1月に受験したFP3級の試験に無事合格しました。
久々に受ける試験だったので、張り切って勉強していたこともあり非常に嬉しい限りです。
今回受験したのは3級でしたが、思った以上に奥が深く、そして非常に実用的な知識を学ぶことができたので紹介します。
結論から言って、全ての社会人が受けるべき試験だと感じました。
FP試験に少しでも興味のある方、そしてFP3級に向けて学習を始めようと考えている方はぜひともご覧ください。
- FP試験はどういった内容について学ぶのか
- FP3級合格に必要な勉強時間
- FP3級合格のための勉強方法
Contents
FP試験の概要
FP試験は保険、税金、不動産などお金に関する様々な知識を学ぶことができる試験です。
正確には、「FP技能検定」という名称で、合格すると「FP技能士」という国家資格が付与されます。
もちろんお金に関連する知識を学ぶために受験しても全く問題ありません。
出題範囲は誰しも直面するような内容ばかりなので、この日本社会を生きるために必須の知識を学ぶための試験と言えるのではないでしょうか。
具体的な出題範囲はこの6種類です。
- ライフプランニングと資金計画
- リスク管理
- 金融資産運用
- タックスプランニング
- 不動産
- 相続・事業承継
注意が必要なのが、FP試験は2つの団体により主催されていることです。
具体的には、「日本FP協会(通称:FP協会)」と「金融財政事業研究会(通称:きんざい)」の2つがあり、受験者自身で受験する団体を選択して申込を行います。
FP3級の試験は、午前中の学科試験と午後の実技試験という2部構成となっているのですが、FP協会ときんざいで午後の実技試験の内容が異なります。
詳しくはこちらの記事で解説しています。
今回私はFP協会主催の試験を受験しました。
具体的な試験のデータはこちらです。
- 主催団体:日本FP協会
- 受験申請期間:2020年11月10日(火)〜12月1日(火)
- 受験日:2021年1月24日(日)
- 受験会場:日本大学 文理学部キャンパス
- 結果発表:2021年3月5日(金)
FP試験を受験した理由
今回FP試験を受験したのは、お金に関する知識レベルを高めるために、関連する知識を一度体系的に学びたいと考えたためでした。
以前からFP試験の受験科目に含まれる保険や不動産に知識を身につけたいと考えていました。
歳を重ねるにつれて様々なライフイベントに遭遇する機会が増えたことによりお金に関する知識の重要性もいっそう強く感じるようになったため、今回の受験を決めました。
実際に勉強を開始してみると、予想以上に生きる上で知っておくべき内容ばかりだったので、非常に有益な学習機会となりました。
資格試験には賛否両論あると思いますが、特定の範囲を絞って勉強するという目的においては、非常に効率的に学ぶことができるものではないかと考えています。
FP3級合格までの勉強時間
具体的な勉強期間と勉強時間を紹介します。
- 勉強期間:2020年12月26日から開始(計30日)
- 勉強時間:合計30時間程度
主に「Focus To-Do」というアプリを使用して、短時間に集中して勉強をするスタイルで行いました。
Focus To-Doは25分集中して5分休憩を繰り返す、「ポモドーロテクニック」という集中法を使用することができるアプリで、プロジェクト毎にかかった時間も記録することができます。
この集中法により、早朝や通勤時間、昼休み時間といったスキマ時間を使用して、少しずつ勉強を継続していきました。
私は常々勉強は時間よりも集中力だと思っていて、ダラダラと5時間勉強するよりも、1時間でも集中して勉強した方が効果は大きいと考えています。
今回もその考えの元、1回当たりの勉強時間は30分〜1時間。長くても2時間程度でした。
受験期間中は仕事もプライベートも忙しく、なかなかまとまった時間が取れなかったというのもありましたが、短時間で集中して勉強しようという方針もあり、結果としても今回はスキマ時間を有効活用することができました。
学習時間についての補足ですが、私は仕事柄税務や金融商品関係の知識が多少はあったため、合計30時間程の勉強時間で合格することができました。
しかし全く知識ゼロの状態から勉強をスタートする方の場合、もっと多くの時間、具体的には50〜60時間程度は合格レベルに達するまで必要になるかと思われますので、その点ご注意ください。
FP3級合格までの勉強方法
続いて合格までに行った勉強方法を紹介します。
結論としては、「1つの参考書を何度も繰り返して徹底的にやり込む」ことが重要です。
具体的に説明します。
参考書を選ぶ
まずは参考書を選びます。前述の通り、私の勉強法は1つの参考書を徹底的にやり込むスタイルなので、参考書選びにはしっかりと時間をかけています。
参考書を選ぶ際のポイントはこちらです。
- 自分に合いそうな参考書を選ぶこと
- 選んだ参考書に集中すること
特に①が重要です。
資格試験の参考書に記載している内容は9割方どれも同じで、細かい点で多少の違いがありますが、そのような細かな違いは無視しても合格に全く影響ありません。
どの参考書にも記載されている内容をカバーすれば合格レベルに十分達することができます。
なので、参考書が自分に合っているかどうかで結果が大きく変わると言っても過言ではないと考えています。
参考書を選ぶ際には、書店で実際に手に取って中身をパラパラと眺めてみて、自分に合いそうなものや、内容が頭に入って来やすそうなものを選びましょう。
記載されている内容はあまり考えなくて大丈夫です。合うか合わないか。しっくり来るか来ないか。それが判断する基準です。
ちなみに私が今回の試験で使用した参考書はこちらの「みんなが欲しかった!FPの教科書シリーズ」です。
著者の滝澤ななみさんは、簿記の参考書も執筆していて、私が以前簿記試験を受験したときにも大変お世話になっていました。
そのときから非常に自分に”合っている”と感じていたので、今回も選んだのですが、結果として大正解でした。
ビジュアルを用いて非常にわかりやすく解説している内容で、独学でも十分に合格レベルまで達することができました。
同じシリーズの問題集はFP協会ときんざいの試験どちらにも対応した出題形式で収録されているため、参考書選びに悩んでいる方にも自信を持っておすすめできる参考書の1つです。
全体を流し読み(2回転)
いよいよ実際に学習を開始します。
何度も言いますが、ポイントは「1つの参考書を何度も繰り返して徹底的にやり込む」ことです。
まず最初は全体を2回ほど流し読みします。この時は、詳細な内容まで理解しようとせず、更によくわからない箇所があってもどんどん先へ進みましょう。
まずは試験科目はどんな内容なのかという点と、選んだ参考書の構成はどのような内容になっているのかという点に意識して、全体像を把握するようにしましょう。
しっかり詳細を読み込む(2回転)
全体像が把握できたら、続いて詳細な内容の学習をしていきます。
このフェーズでは、詳細な内容までしっかりと読み込んで理解することを目標とします。
わからない項目や、苦手な項目もあるかと思いますが、しっかり踏ん張って、集中して学習しましょう。詳細の読み込みを2回転行うと、半分以上は内容がわかるようになっているかと思います。
このフェーズが学習を行う上で一番辛いところですが、しっかりと詳細まで内容を学習することは、必ずどこかのタイミングでは行う必要があるため頑張りましょう。
私の勉強法では基本的にノートは取りません。追加が必要な情報は適宜テキストに書き込んで情報を集約し、ひたすらテキストを読み込みます。
あとはひたすら問題集を解く
詳細まで読み込んだあとは、いよいよ問題集を解きます。
この後はひたすら問題を解いて、アウトプットをしていきましょう。
問題集を何度も解いていくと、自分が理解している分野と理解できていない分野がだんだんとわかってくるかと思います。徐々に理解していない苦手分野に集中していって、苦手を潰し込んでいきます。
今回は試験日までの時間が限られていたこともあり、問題集全体を一度解いてその後間違った箇所をもう一度解き直すところまでしか辿り着けず、結果としては多くの時間をアウトプットに費やすことはできませんでした。
問題集と解く際には、ただ問題を解いて正解不正解に一気一憂するのではなく、「なぜその答えになるか」といった、考え方まで正しく理解しているかを確認することが重要です。
正解を導くための考え方が意識できるようになると、その考え方を応用し、例え問題形式が違っていたとしても学んだ知識をベースに正解へたどり着くことができるようになります。
できれば問題集を3回転は行い、アウトプットの比重を増やして苦手な論点をどんどん潰すことが望ましいと思います。
スキマ時間を有効活用できるかが勝負を分ける
前述の通り今回はあまり時間ない中ではあったのですが、スキマ時間を有効活用して勉強を取り組んだ結果が合格につながったのだと思います。
また、紹介した参考書の購入特典で、各出題分野のポイントをまとめたPDFファイルをダウンロードすることができ、そのファイルをスマホでも見れるようにして通勤中やお昼休みに確認していました。
スキマ時間なので最初はあまり多くのことを行うことはできませんが、勉強が進むにつれて復習のスピードも上がり、最終的には10分程のスキマ時間でも1つの分野全体の復習が十分可能なレベルになります。
何事も継続は力なりですね。
結果発表
試験結果は試験を受けて約6週間後の3月5日に発表されました。
当日の10時から日本FP協会の公式HPで確認することが可能でしたので確認してみると、見事合格の2文字を見ることができました。紙の合格証も翌日の3月6日には郵送されてきていましたので、どちらで確認してもいいかと思います。
FP3級というFP試験の中では入門ではありますが、しっかりと勉強時間を確保しての合格なのでやはり嬉しいです。いや、非常に嬉しいです。
まとめ:社会人なら受験必須の内容です
FP試験の出題分野は生きる上で誰しも関係がある事柄ばかりだったので、非常に勉強しがいがありました。FP3級でも、十分に実践的な学習をすることができるので、社会人ならぜひとも受験することをおすすめします。
また、久々の試験は勉強も含めて率直に楽しかったです。
社会に出ると正解のないことばかりなので、明確に正解がある試験は非常に気分がよかったです。
特に今回は試験会場が大学だったこともあり、試験当日も気持ちを引き締めて受けることができました。
直近5月に開催される試験はスケジュールの関係上受験することが難しいのですが、FP試験の出題科目は生きる上で必須のものばかりなので、今後2級やAFPも受験して知識をより一層深めていこうと思っています。
どこかの誰かのお役に立てば幸いです。