【FP】2つの主催団体「きんざい」と「FP協会」は何が違うの?

FP協会ときんざい

先日受験したFP試験の合格発表が今週末に行われます。

老後への不安などで、お金に対する知識を身につけようとFP試験に興味がある方も多いのではないでしょうか。

しかしFP試験を受験しようと調べてみると、多くの方が最初に直面する壁、それは主宰団体が2つあること。

2つの団体の違いは何?そしてどちらに申し込んだら良いの?

こんな疑問に対して、私がFP3級を受験した経験を踏まえて解説します。

この記事でわかること
  1. きんざいとFP協会での試験内容の違い
  2. きんざいとFP協会で共通する部分
  3. FP試験ではどちらを選べば良いのか

FP試験は2つの団体が主催している

FP試験はTOEICのように単一の団体が運営しているわけではなく、以下の2つの団体によって運営されています。

  • NPO法人 日本ファイナンシャル・プランナーズ協会(通称:FP協会
  • 一般社団法人 金融財政事情研究会(通称:きんざい

どちらの団体を通して受験しても、試験合格の価値や取得できる資格に違いはないのですが、異なる点もいくつかあります。

最も大きな違いは3級・2級において「実技試験」の科目が異なることです。

これは勉強方法にも影響を与えるため、これからFP試験を受験しようと考えている方は、まずはこちらをしっかりとチェックしておきましょう。

実技試験FP協会きんざい
3級資産設計提案業務個人資産相談業務
保険顧客資産相談業務
2級資産設計提案業務個人資産相談業務
生保顧客資産相談業務
損保顧客資産相談業務
中小事業主資産相談業務
1級資産設計提案業務資産相談業務
FP試験の科目

FP協会は3級も2級も単一の科目ですが、きんざいはどちらも複数科目から選択する必要があることがわかります。

なお、きんざいでも1級の出題科目は資産相談業務の1種類となり、2級3級で大きく形式が異なりますが、この記事では2級3級でのFP協会ときんざいの違いを紹介しています。

FP協会ときんざいで異なる点

では、いったいどのような点が異なっているのでしょうか。

具体的に紹介します。

試験科目

前述の通り、最も大きな違いは試験科目が異なる点です。

FP試験は午前の学科試験、そして午後の実技試験の2部構成となっています。

午前中に行われる学科試験の内容はFP協会でもきんだいでも同一ですが、午後の実技試験の科目が異なります。

実技試験FP協会きんざい
3級資産設計提案業務個人資産相談業務
保険顧客資産相談業務
2級資産設計提案業務個人資産相談業務
生保顧客資産相談業務
損保顧客資産相談業務
中小事業主資産相談業務
1級資産設計提案業務資産相談業務
FP試験の科目

冒頭で紹介していますが、FP協会は「資産設計提案業務」の1科目であるのに対し、きんざいは3級では2科目から1科目を選択2級では4科目から1科目を選択する形式となっています。

FP試験の内容は大きく以下の6分野に分かれています。

FP試験の出題分野
  • ライフプランニングと資金計画
  • リスク管理
  • 金融資産運用
  • タックスプランニング
  • 不動産
  • 相続・事業承継

FP協会の資産設計提案業務は、上記6分野からまんべんなく出題されるのに対し、きんざいは選択する科目によってそれぞれ出題分野が異なっています。

例えば3級の個人資産相談業務では金融資産、不動産、相続・事業承継を用いたライフプランニングが出題内容の主体となりますが、保険顧客資産相談業務では保険に関連するリスク管理分野が主体となってきます。

出題分野が異なるということは、それに合わせて学習方法も戦略的に考える必要があるということですので、試験科目が異なるということはやはり大きな違いであるといえますね。

合格率

FP協会ときんざい、それぞれの合格率はどのくらいでしょうか。

様々な資格のEラーニングサービスを提供しているSTUDYingさんのHP記事に詳細なデータがまとめられていたので紹介します。

FP試験の合格率・難易度はどれくらい? – スマホで学べるスタディングFP講座
FP(ファイナンシャルプランナー)試験の合格率と難易度はどれくらいなのでしょうか?1級・2級・3級FP試験の合格率・難易度について、2014年1月~2020年1月試験まで計19回分(1級は過去6年分)の説明をしています。試験実施団体である日本FP協会と金融財政事情研究会(きんざい)のそれぞれの合格率、両団体を合わせた合格率(2級・3級)を学科・実技に分けて表形式でまとめています。また、学科・実技を同時に受検した人の合格率(2級・3級)についても記載しています。

こちらを見るとわかりますが、FP協会ときんざいで合格率は大きく異なっています。

FP協会は2級の合格率が30~40%程度3級の合格率が70%台後半で推移しています。

一方きんざいは2級の学科試験は20~30%程度で、実技試験は科目によって幅があり20~50%程度3級の学科試験は50~70%程度実技試験は30~70%程度となっています。

特にきんざいでは3級でも実技試験の合格率が30%台になる年があるなど、開催される年や実技試験の科目によって合格率に大きな幅があります。

それぞれの出題分野が異なるため、一概にきんざいの方が難易度が高いとは言い切れませんが、きんざいの方が科目を選択する分、専門的な細かな論点でも出題される傾向があるようです。

実際にFP協会の3級試験を受験した私の感覚でも、FP協会の試験は基礎的な内容がまんべんなく出題されている印象を受けました。

試験会場

それぞれの試験で受験会場は異なります。

つまり、きんざいの会場ではきんざい受験者のみが集まり、FP協会の会場ではFP協会受験者のみが集まって試験を行います。

公式HPを見ると、きんざいは市町村単位。FP協会は試験会場単位で紹介されています。

しかし、私がFP協会で受験した際には申込の際に希望することができたのは都道府県までで、具体的な試験会場までは指定することはできませんでした。どちらも具体的な会場は受験票が送付されるまでわからないということですね。

▶FP協会:受験会場

▶きんざい:受験会場

FP協会ときんざいで共通する点

学科試験の内容

午前中に行われる学科試験の問題はFP協会ときんざいで同一となります。

これは前述した6つの出題分野全てが対象となるので、どちらで受験した場合でも、全ての分野を一通り学習する必要があることに変わりありません。

合格の価値

実技試験の試験科目は異なりますが、合格した場合の価値はどちらも同じです。優劣などは全くありません。それぞれが正式なFP3級、FP2級合格者として扱われます。

なお、FP試験の上位資格としてFP1級やAFPといったものがあります。

これらの資格試験を受験するためにはFP2級の合格が要件とされているのですが、この場合でもFP協会ときんざいのどちらでFP2級を取得したとしても受験することが可能です。

受験料

2級3級の受験料はどちらの団体で受験したとしても同じです。

ただし、1級の実技試験はFP協会ときんざいそれぞれで異なります。

学科実技
3級3,000円3,000円
2級4,200円4,500円
1級:FP協会実施していない20,000円
1級:きんざい8,900円25,000円
FP試験の受験料

FP協会で1級の実技試験を受験するためには、FP協会で実施されているCFP資格の取得、もしくはきんざいで1級学科試験に合格する必要があります。

受験日

どちらの団体で受験したとしても、同じ日に試験を行います

FP試験は年に3回開催されており、この開催ペースもきんざいとFP協会で変わりはありません。

試験日受験申請期間合格発表日
第1回2021年5月23日(日)3/12(金)~4/1(木)6月30日(水)
第2回2021年9月12日(日)7/6(火)~7/27(火)10月25日(月)
第3回2022年1月23日(日)11/9(火)~11/30(火)3月4日(金)
2021年度 FP試験日程:日本FP協会HPより抜粋

きんざいのFP1級学科試験も2級2級と同様の日程で開催されます。

しかし、実技試験については年に3回開催されますが2級3級と日程が異なります。

また、FP協会主催のFP1級実技試験は年に1回9月のみの開催となるため注意が必要です。

FP協会ときんざいはどちらを選べばいいの?

合格を第一の目的とする方→FP協会

合格率の項目で触れた通り、実際にはFP協会の方が合格率が高くなっています。

FP協会の実技試験の試験内容は、6つの範囲からまんべんなく出題され、基礎的な内容が多いことが要因かと思われます。

そのため、「FP試験に合格したい」という合格を目的としている方はFP協会の試験を受験することがオススメです。

実際に実務を行っている方→きんざい

きんざいの試験は、複数科目の中から選択します。

その内容としては狭く深くという試験となっていることが多いと言われています。

そのため、保険顧客資産相談業務などは実際に保険業務など行っている方にとっては有利と言えるでしょう。

自分の興味がある分野を選ぶ

どちらで受験するか決めかねている方は、最終的には自分の興味関心に応じて選ぶことが良いかと思います。

FP協会の実技試験は全体を広く浅くという出題形式である一方、きんざいは選択科目であるため、各科目がより深堀りされた内容となっています。

そのため、経済全体やお金に関する知識全般を学習したい方はFP協会。特定の科目に興味があってより深い知識を身につけたいという方はきんざい。といった選択方法も良いかと思います。

また、実際に問題を解いてみて決めるというのも一つの方法かもしれません。

私が試験勉強の際に使用した参考書では、FP協会ときんざいの問題がどちらも掲載されていたので、受験を決めたらまず問題集を見てみて申込団体を決めるというのも良いかもしれません。

まとめ:自分の目的に合った対象を選ぼう

試験内容が異なるのはやはり大きな違いかと思います。

私はまだ3級しか受けていませんので学習範囲も特に意識せずに勉強を行っていましたが、2級、1級と進むにつれてより戦略的に学習することが必要となってくるのだと思います。

どちらの団体から受験するか決めかねている方は、①まず自分の目的に沿った科目を受験できるか考える。②特定の科目を受験する理由のない方は、実際に問題集に触れてみて考える。というステップで検討するのが良いかと思います。

自分の興味関心、そして目的に応じて選択し、戦略的に試験に取り組むことが重要です。

どこかの誰かのお役に立てば幸いです。

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