【所得制限】児童手当はどんな制度か解説します

児童手当①

2年前に子どもが生まれてから、想定はしていましたがどうしても何かと入りようになってしまいます。そんな状況では子育て支援として給付される児童手当制度はとてもありがたいと感じます。

しかし近年、児童手当制度は所得制限といった要因により、残念ながら悪い意味で注目を集めています。

今回は児童手当の制度内容や話題となっている所得制限について解説します。

こんな方にオススメの記事です
  • 子どもが生まれる予定で児童手当制度について知りたい方
  • 自治体で児童手当を担当している方
  • 児童手当の所得制限について知りたい方

児童手当とは

児童手当は、子どもの育児を補助するという名目で、子どもが生まれてから毎月一定額が給付される制度です。

子どもが生まれた月から給付され、15歳になった年の次の3月31日まで支給されます。

以前は扶養控除として所得控除される仕組みでしたが、民主党政権時代に児童手当に変革され、現金給付へと変わりました。

所得に関係なく一定額が給付されるため公平性は高まったものの、給付される現金が果たして子どものためにしっかりと使用されているのかという問題が浮かび上がってきました。

児童手当の沿革

児童手当は2010年4月1日より民主党政権下において実施されました。当初は子ども手当という名称でしたが、2012年4月1日に児童手当という名称になりました。

2010年4月1日の施行当初は月額13,000円が支給されており、2011年4月以降は26,000円が支給される予定でした。しかし財源の問題から支給額を上げることが断念され、月額13,000円が支給されることとなった。倍額が支給される予定だったのに断念されたときの子育て世帯の親たちの失望感はどれほどだったでしょうか。

現在は3歳未満は月額15,000円と多少の増額となっていますが、16歳未満の扶養控除がなくなり、結果としては増税となってしまっています。

更に所得制限が制度発足当初から規定されていています。当初は年収約875万円以上の世帯の場合月額5000円に減額されるような所得制限のみでしたが、2022年10月よりそれにプラスして年収1124万円以上の世帯は児童手当そのものが支給されないような所得制限が課されています。この所得制限は現在も大きな論争を巻き起こしています。

児童手当の金額

児童手当の金額は以下の通りです。

児童手当①
出典:東京都中央区HP

また、月額5,000円となる所得制限額、及び支給停止となる所得上限額は以下の通りです。

児童手当③所得制限
出典:東京都練馬区HP

仮に第1子が満額で支給された場合には、3歳までで15,000円×12ヶ月×3年=540,000円。15歳までで10,000円×12ヶ月×13年=1,560,000円。少なくとも合計で2,100,000円が給付されることとなります。合計するとかなりの金額となりますね。これが所得制限で支給停止となると、いくら年収がある程度ある家庭にとってもかなりの痛手となることが容易に想像がつきます。

所得制限とは

児童手当制度で最も問題となっているのが、この所得制限です。

親の所得に応じて子ども手当が減額または支給停止となってしまいます。

以前は月額5,000円への減額のみでしたが、2022年10月より一定額以上の場合には支給停止となる改正がなされました。

これは2つの問題を含んでいます。

1つ目の問題は所得制限に公平性が欠けるのではないかという点です。

親の所得で決まりますが、世帯所得ではなく両親のうち高い方の所得で決まります。そのため父親の年収が1200万円で母親が専業主婦の家庭の場合には支給停止となりますが、両親が共働きで、それぞれ年収600万円ずつの場合には同じ世帯年収1200万円でも児童手当は満額支給されます。果たしてこれは公平と言えるのでしょうか。

2つめの問題は親の所得で子どものための給付が決まって良いのかという点です。

子どもは親とは別の人間です。親の所得に応じて子どもへの給付が影響を受けることが果たして公平と言えるのでしょうか。所得が高いということはその分納める税金も多額であるということです。高い税金を払っているのにリターンが少ない。しかもそれが子供に影響を与えてしまう。これでは働くモチベーションを低下させてしまっても当然というものです。

おわりに

税金や社会保険料が上がり、可処分所得がどんどん減っている現代において、児童手当は間違いなく必要な制度です。少子高齢化が危機的な状況となっている昨今においては、子育て世帯への更なる支援が大切となります。そんなときに所得制限で支援を絞る政策は、果たして本当に必要なのでしょうか。

私は政治に携わる者ではありませんが、子育て世帯の一人として、子どもは平等に支援を受ける権利があると声を大にして言いたいです。

どこかの誰かのお役に立てば幸いです

編集後記

息子と共に実家に帰ってきました。両親はとても喜んでいて、見たこともない表情で楽しそうに孫と遊んでいます。両親の嬉しそうな顔を見ると、それだけで私も嬉しくなって胸がいっぱいになってしまいます。

子どもはすぐに大きくなってしまいますので、なるべくたくさん連れて来ようと思います。

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