国会議員の給料はどのくらい?いくら貰えるのか具体的な金額で解説します!

国会議員の給与

1年の計は元旦にありと言いますが、国政を担う機能である通常国会も1月中に招集されます。

昨今はロシアによるウクライナ侵攻や日本の防衛費増額など、主に軍事面でますます国政の重要性が増しています。

そんな重要な国政を担う国会議員の方々の給料はいかほどのものなのか。まとめてみたので具体的な金額を交えて解説します。

こんな方にオススメの記事です
  • 将来国会議員になりたい
  • 自分たちの税金が国会議員の給与としていくらくらい使われているか知りたい
  • お金の話が大好き

総額

結論から言うと、国会議員1人当たり年間4000万円以上が支給されていると計算されます。

かなり大きな金額ですよね。日本の平均年収が約400万円なのでおよそ10倍です。

この給与金額が適正かという話は別として、とりあえずこの金額1人の国会議員に毎年支払われていることを認識しておきましょう。

ではその内訳を紹介します。

歳費(基本給)

国会議員の給与金額は、毎月129万4000円です。

国会議員の給与は歳費と呼ばれており、「国会議員の歳費、旅費及び手当等に関する法律(以下歳費法)」第1条によって法令で定められています。

そのため簡単に変えることができません。

また、同法令により、各議院の議長は毎月217万円、副議長は毎月158万4000円と歳費が定められています。

期末手当(ボーナス)

国会議員の賞与金額は、直近で年間で600万円超となっています。

賞与は期末手当と呼ばれ、毎年6月1日と12月1日に支給されます。こちらは歳費法11条の2〜4により定められています。

そもそも賞与は民間では確定金額ではなく、利益が生じた場合に支給される変動支給額です。そのため、常に財源不足が叫ばれている現在の日本において、その運営責任のある国会議員に賞与が必要なのか正直疑問符がつきます。

更に期末手当支給日でない日に任期満了となったり衆議院を解散した場合にも、前回支給日からその日まで期間に応じた期末手当が支給されるなど、かなりの高待遇となっています。

調査研究広報滞在費

調査研究広報滞在費という費目が毎月100万円が支給されます。

こちらは、国政に関する調査研究、広報、国民との交流、滞在等の議員活動を行うための費用という名目で支給されています。こちらは歳費法第9条により定められています。

しかし、この調査研究広報滞在費は国会議員に支給される給与の中で最も議論の的となっている費目でもあります。

その理由は大きく2点あります。

1点目は、使用用途が実質自由ということです。

上記の通り、調査研究広報滞在費には名目上は支給の目的が定められています。しかし、使用に際して領収書といった支出に関する書類の提出や保管は必要なく、使途の公開や報告義務もありません。更に目的外の使用に対する罰則などもありません。

つまり、実質的に使用用途が自由となってしまっているのです。

2点目は、支給額が非課税ということです。

上記の通り、実質的には第2の給与と呼ばれる程、性質が不明瞭な費目であるにも関わらず、支給額が非課税となっています。これは歳費等に関する法律第9条2項により定められています。

これは、立法当初経費を手当てするような目的で定められた費目であるためと考えられます。

しかし、上記の通り実質的に使用用途が自由となっている以上、給与的な性質であることは明らかであり、であるならばしっかりと課税の対象とすべきと考えることが自然です。

なお、以前は文章通信交通滞在費という名称でしたが、2022年の改正で調査研究広報滞在費へと名称変更されました。一体何の意味があるのでしょうか。単なる言葉遊びのように思えてしまいます。

立法事務費

各会派に対し、国会議員1人当たり毎月65万円支給されます。

立法事務費は、国会議員の立法に関する調査研究の推進に資するため必要な経費の一部という名目で、国会における各会派に対する立法事務費の交付に関する法律に定められています。

立法事務費は歳費や調査研究広報滞在費と異なり、国会議員に直接ではなく所属している会派に対して支給されます。ただし、所属する国会議員が1人であっても政治資金規制法の規定による届出を行い、議院運営委員会の承認を得れば支給されます。

なお、立法事務費も調査研究広報滞在費と同様に領収書の提出義務や使途の公開届出義務はなく、更に非課税となっています。そのため、こちらも実質的には使用用途が自由な資金の支給であると言えます。

餅代・氷代

自民党所属議員の場合、所属する各派閥のトップから餅代・氷代として夏と冬にそれぞれ100〜300万円程が支給されます。

最初にこの名称と聞いたときは何だこりゃと気が抜けてしまいましたが、全く気の抜けないようなお金の使われ方でした。端的に言えば、賞与とは別のお小遣いです。

なお、こちらの餅代・氷代は使用用途は自由となっており、別にお餅や氷を買うための費用ではありません。

各派閥のトップから支給されるのであれば別にいいのではないかと考える方もいるかもしれませんが、結局これも我々の税金から支給されているお金なのです。

JR・航空券無料パス

直接的な金銭の支給ではありませんが、国会議員にはJRと航空券の無料パスが支給されます。

この無料パスは歳費法第10条に定められており、以下の3つの選択肢があります。

①JRパスのみ

②JRパスと1ヶ月当たり東京・選挙区間3往復分の航空券引換券

③1ヶ月当たり東京・選挙区間4往復分の航空券引換券

これらは地方の選挙区から選出された議員が、選挙区と東京を行き来する際の交通費負担を東京近郊で選出された議員と平等にする目的で定められています。

そのため、②③の航空券は関東近郊が選挙区の議員では利用することはできません。

政治活動にかかった交通費を経費として税金から支払うのは致し方ない部分ではありますが、こちらも実費精算などではなく無料パスの支給となっています。そのため不正利用の不祥事が幾度となく発生しています。

▶︎参考:国会議員特権の「JR無料パス」、公私がグレーな利用実態とは(DIAMOND online)

▶︎参考:元参院議員の悪用で注目 「JR無料パス」は不正の温床か(産経新聞NEWS)

別途既に紹介している調査研究広報滞在費や立法事務費も支給されていることを考えると、やはりかなりの高待遇であるように感じてしまいますね。

おわりに

改めて見てみると、国会議員に支給される費目は金額が大きいだけではなく、領収書が不要だったり非課税だったりと、その金額以上の利益をもたらすような費目ばかりであることがわかります。

結局金額の多寡よりも、このような不明瞭なお金が多いことが不信感や政治離れに繋がってしまっているのではないかと感じます。

例えば調査研究広報滞在費であれば、実際に調査研究などで発生する費用もあるのだと思いますし、適切に使用している国会議員の方も多くいるのだと思います。しかし、使途の届出公開義務がないことで、全ての国会議員に支給される当該費用に不信感が高まり、必要性に疑問符が生じてきてしまうのです。

領収書を提出し、使途を届出公開する。普通の企業であれば当たり前に行っている行為をするだけでも国民からの見え方は大きく違ってくるのではないでしょうか。

納税を行う1人の国民として、適切な税金の使われ方を願うばかりです。

編集後記

年末年始の保育園のお休みも残りあと1日となりました。

今日は妻が仕事のため1日ワンオペです。

天気も良いようなのでどこかに行こうかと思います。楽しく仲良く過ごせればいいな。

最近はママにとても甘えん坊なので、途中で寂しがらないかが心配ですが、パパ役もママ役も頑張ろうと思います。

シェアしてもらえたら嬉しいです

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です