【読了記録】10万円から始める!小型株集中投資で1億円 実践バイブル【#010】

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新型コロナウイルスの新規感染者数が非常に少ない日々が続き、コロナ禍の世界が次のフェーズへと進んだような印象を受ける今日この頃。

9月は日本株も米国株も大きく下落していましたが、10月には持ち直し、NYダウやS&P500に至っては過去最高を更新する状況となりました。やはり米国株は強いですね。

日本株も米国株も、コロナ禍のイケイケムードは少し変化しつつありますが、資産形成を行う上で、株式投資はやはり外すことのできない存在です。

そんな本日紹介するのが「10万円から始める!小型株集中投資で1億円 実践バイブル」です。

本書は続編となりますが、前書に引き続き資産形成を行うためには小型株に集中投資すべしという考え方に変わりはなく、実際の投資を行う際にチェックするポイントや売買の考え方が紹介されている、より実践的な内容となっています。前書を読んで考え方はわかったけど実際に何をしたらいいの??という方にぜひともオススメの書籍かと思います。

本書はこんな内容です
  • 株で大きく儲けるためには小型株に集中投資すべし
  • チャートをうまく活用して上がる株と下がる株を見極める
  • 注目すべきは「時価総額」と「市場規模」

自分の頭で考える

大切なのは、情報を読む際に「意見」と「事実」を分けて考えるクセをつけることです。株式投資に活かすべき情報は、基本的に「事実」だけです。

引用:本書STEP4-勝つ投資家は情報を「捨てる」

株式投資は何よりも意思決定が重要となります。どのタイミングで利益を確定するか、はたまた損切りを行うか。全て投資家の意思決定により行われます。

意思決定も勘に頼って適当にやっていたのであれば、一時は利益が出ることもあるかもしれませんが長い目で見たら勝つことはなかなか難しいです。再現性がないからです。

そんな意思決定を行う上での根拠となる材料が「事実」です。

「事実」と「意見」の大きく異なる点は、結論が出ているかどうかです。

「事実」はあくまで情報の羅列であって、それを元に各人が考えて意思決定を行います。

一方で「意見」は情報をベースにその意見を発した人が既に結論を出したものとなります。

つまり、「意見」をベースにした意思決定というのは、自分の頭ではなく他人の頭で考えているのですね。

他人の頭で考えた意思決定は勘によるものと同じです。再現性が全くありません。

長い人生のトータルで見ると、一時的に損をしたり苦労したりするかもしれませんが、事実をベースに自分の頭で考えて意思決定する術を身に着けたいものですね。

感情との戦い

すでに保有しているものは、まだ保有していないものに比べて、2倍もの価値を感じるともいわれます。なぜなら、すでに費やしてしまったお金や労力を無駄にしたくないという心理が働くからです。

引用:本書LONG COLUMN6-保有株を売る?持ち続ける?

例えば1万円持っていたとして、何も投資せずに1万円を保有していたままの状態と、株式投資を行い一時的に2万円になったけれど最終的に1万5千円で利益確定をした場合、後者の方が増えているのに損をした気分になります。

後者は一時的に2万円を手に入れるチャンスがあったために、5千円を損した感覚となってしまうためです。これは人間の感情によって引き起こされる感覚であり、そのため非合理的な行動や意思決定をしてしまうおそれがあります。

投資とは意思決定であり、つまりは感情との戦いです。

株価が上がっていればいつまでも上がるような感覚となりますし、逆に下がっていればいつまでも下がり続けるような感覚となります。冷静に考えるとどちらもそんなことはあるはずないのですが、いざ自分のお金が増えるか減るかという状態に置かれると、なかなか冷静な判断ができなくなるものです。投資先の状態に気を配るのは当然ですが、自分の状態も冷静に観察し、合理的な意思決定を行えているか、感情に支配されていないかということにも十分な注意が必要です。

負けないことを目指す

株式投資で勝ち続けるために大切なことは「退場しないこと」。

引用:本書-おわりに

株式投資で「勝つ」とはそもそもどういう状態を言うのでしょうか。

利益を出すこと、資産を大きく増やすこと、人によってそれぞれかもしれません。ここでは勝つこととは「負けないこと」として考えてみましょう。

株式投資をする目的は「儲けること」という人がほとんどではないでしょうか。

インデックス型の投資信託で慣れてきたら個別株に取り組み、更に大きな利益を出すために信用取引に手を出すというケースもよく聞きます。

資本主義経済である以上、経済全体で考えると理論的には成長していくはずです。

しかし、その成長は非常にゆっくりとしたものであり、急激に大幅な資産増加を望むことはできません。

ここで欲を出すと、信用取引といった選択肢が生まれるのではないでしょうか。

信用取引は自分の保有金額以上の取引を行うことができるため、当たれば大きな利益を得ることができますが、外れた場合のダメージも大きいです。そしてこの外れた場合に資産を大きく毀損してしまうと、投資資金がなくなるだけでなく、心も大きく折られてしまいます。

そうなってしまうと、しばらく立ち直ることはできません。場合によってはそのまま株式投資をやめてしまうこともあるかもしれません。これが「退場」です。

退場しないためには大きなダメージを受けないことが重要です。つまりは欲を出さずに少しずつでも価値が増加する対象に投資することが大切です。仮に株価が下がったとしても少額であればその後の投資に全く問題はありません。

勝ち続けることとは負けないこと。やはりここでも欲という感情といかに対峙することができるかが試されるわけですね。

おわりに:ロジカルで感情的な投資

投資は知れば知るほど、やればやるほど、いかに感情をコントロールできるかが重要ということを痛感します。

本書の投資戦略は、時価総額が小規模の小型株に投資して時価総額が数倍に成長することを狙うというものです。時価総額が数倍に成長するには数ヶ月あるいは数年かかることが通常です。

その数ヶ月数年の間には、株価が大きく下落することもあるでしょう。そんなときに焦ったりパニックで思考停止となってしまうと、冷静な投資意思決定ができないだけでなく、私生活にも影響を及ぼしてしまいかねません。

投資は余剰資金で行うべしという言葉も聞きますが、専業トレーダー以外はあくまで本業があってこその投資です。そんな投資で本業に悪い影響を与えてしまうのは本末転倒です。

まずは本業を軌道に載せてしっかりと生活基盤を整えて、その上で気持ちと資金に余裕がある状態で投資を行うとこが、感情に惑わされず冷静な意思決定を行う上で重要なポイントではないでしょうか。

どこかの誰かのお役に立てば幸いです。

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