【読了記録】バカでも稼げる「米国株」高配当投資【実用書】

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2020年のコロナ禍で企業の業績は最高益を達成した会社もあれば大幅な赤字となった会社もあるなど、K字型と呼ばれるような、業種によって明暗が大きく分かれる結果となりました。

かたや各種株価指標は最高値を更新し、NYダウ30種やらナスダックやらS&P500やらといった米国株式用語が新聞やネットを賑わしていました。

これまで投資信託には投資を行っていたのですが、米国株式って実際はどうなの?と思い手に取ったのが「バカでも稼げる「米国株」高配当投資」という本でした。

著者の米国株投資への哲学や方法が事細かに記されており、米国株投資の入門書としては非常に良い書籍でした。読了記録を備忘録としてシェアします。

こんな人向けの記事
  • 米国株式に興味がある
  • 米国株式投資をしようと思っている
  • 不労所得が欲しい

概要:GAFAMがすごいらしい

米国株投資なんてスタバでフラペチーノ飲むくらいカンタン

本書p325より

非常に衝撃的な言葉から始まる本書。

そもそも株式投資は難しそうなイメージがあり、ましてや米国株投資なんて自分とは全く異なる世界の話だと思っていました。この記事を読んでいる方も、そのような方が多いのではないでしょうか。

そして本書を読んで思いました。「米国株投資ってスタバでフラペチーノ飲むくらいカンタンだわ」。

本書は筆者である投資ブロガーのバフェット太郎氏が実践している「高配当株再投資戦略」の内容や仕組みの作り方が詳細に説明されています。米国株の強さやマネーマシンと呼ばれる再投資戦略装置の仕込み方が実際のデータに基づいて非常にわかりやすく紹介されており、米国株についての知識は「GAFAMがすごいらしい」くらいしかなかったkanでも非常にわかりやすく頭に入るような構成となっていました。

結局のところ日本株投資と米国株投資の違いは、取引可能時間と為替のみだと思います。株式会社の仕組みも同じなので、日本株投資で注意すべきポイントは米国株投資でも同様です。現代はネット証券が主流ですので、米国株投資もインターネットを介して自宅で簡単に行うことができます。できるかできないかではなく、やるかやらないかですね。

米国株は最強

25年以上連続で増配を繰り返す企業は米国100社以上 日本は花王の1社のみ マジでこれ何なのって思うし、もうそれなら米国株でいいでしょと思うのが自然だと思うのです。

本書p653より

当記事を書いている2021年6月現在、日本には上場企業が3768社あり、その内一部上場企業は2193社です。

一部上場企業にはトヨタや任天堂、ソニーといった世界的な企業も数多く存在しています。

しかし25年以上連続増配、つまり配当を毎年増やしている企業は花王の1社のみ。驚きですよね。そしてアメリカでは同様の25年連続増配を行っている企業が100社以上とのこと。更に驚きです。アメリカ強すぎですね。

これは株式会社の考え方の違いによるものであると本書では紹介されています。

例えば日本では、株主も業績責任の一翼を担うと考えられているため、会社が業績不振となった場合、配当を減らして株主も経営陣や従業員と共に苦労を味わうという考え方が一般的なようです。

一方のアメリカでは、株主の責任と経営陣の責任が明確に区分されていて、配当を減らすというのは経営陣の失敗と判断されるため、株主からの配当圧力が非常に強いため、経営者は配当を増配ないしは維持させるために非常に力を注ぐようです。

配当金を得ることを株式投資の目的の一つとしているのが普通ですので、であれば米国株に投資をした方が多くの配当金を得る可能性が高いことは自然な考えですよね。

正直この事実を知ってしまうと日本株に投資するメリットって何なんだろうな。とまで思ってしまいました。頑張れ日本企業。

マネーマシンのつくりかた

マネーマシンの具体的な中身について言うと、米国の超大型連続増配高配当株10社に均等分散投資することでできていて、バフェット太郎はこれらの企業に合計5000万円くらい投資しているので、毎月10万円くらいの配当金を働かずに得ています。

本書p1160より

にわかには信じられない話ですよね。しかし計算してみると、毎月10万円ということは、年間で120万円。それを元本5000万円で計算すると、利回りは約2.4%です。

コカ・コーラの配当利回りが3%程なので、実際これくらいの配当は確実に毎月入って来るのでしょう。

本書で紹介されているマネーマシンとは、まず超大型の連続増配高配当株に投資をし、その配当を再投資するという仕組みのことです。

この仕組みを整えれば、毎月数分のメンテナンスでお金がお金を稼いでくれるマネーマシンを作ることができます。

ここでいう仕組みとは、どの企業の株式に投資するかといった選択であったり、毎月の配当をどのような基準で再投資するかといった意思決定の判断基準のことです。

つまり、一度判断基準をある程度整えてしまえば、その後は機械的に対応することが可能ですが、後述する通りある程度の知識を得た上で、最終的には自らの頭で判断する必要はあります。

マネーマシンを作るための考え方は詳細に記されていますが、1から10までやり方が記載されているわけではありません。そりゃそうですよね。そんな誰でも100%儲かる方法が紹介されていたらみんなやっています。

本書で紹介されている連続増配高配当株式への再投資戦略は、再現性があり、資産を増やすことができる可能性も非常に高いものと思いましたら、それでも価格下落リスクや為替リスクといったリスクももちろんあります。そのようなリスクを最低限理解し、それを踏まえた上でも一歩踏み出すことができる人が、最終的なリターンを得ることができるのではないかと思います。

最終的には自分の頭で考える

投資の世界では一般的に正しいとされているマネーマシンの作り方は誰でも知っているけど、そのマシンを手に入れたところで自分の手には負えないわけです。そのため、自分の性格に合ったオリジナルの「マネーマシン」をつくる必要があるわけです。つまり、あなたが唯一無二の存在であることこそが唯一無二の完璧なマネーマシンが存在しない理由になります。

本書p436より

マネーマシンは唯一無二のものはありません。つまり、最終的には自分で構築する必要があります。

25年以上増配を続けている企業が100社以上ある一方、ポートフォリオは10社程度で組むことが望ましいと本書では書かれています。どの会社の株を選ぶのが最適解かまでは本書には書かれおらず、最終的には自分の頭で考えて、自分にとって最適なマネーマシンを構築する必要があります。

自分も株や投資信託といった投資をやっているのでわかりますが、本当に難しいのは売りどき。自分の頭で考えて、なぜその株に投資したのかということが自分の中で明確出ない限り、自分の意思で売却することができない。

本書では、売却の必要はないと述べられているが、会社の業績が悪くなったり事業構造が変化した場合には保有し続けるかを検討する必要する必要があります。そのとき、なぜこの株に投資するのかが明確でないと売却するかどうか決めることができません。そういった意味でも、最終的には自分の頭で考える必要があります。

つまり、自分にとって最適なマネーマシンとは、自分の性格や意思決定の基準に最も「しっくり」くるような会社と選ぶということです。例えば、少しの含み損も発生してほしくないと思う方はなるべく価格変動が少ない銘柄を選んだ方が良いでしょうし、逆にあまり気にしないというのであれば、多少の価格変動リスクはあっても配当利回りの高い銘柄を選ぶことが最適解かもしれません。

自分の頭で考えた結果、私は正直、まだ高配当再投資戦略をしようとは考えていません。その理由は利回りと配当金額です。

バフェット太郎氏のように、元本5000万円程もあれば毎月10万円の配当を得ることができ、それを再投資すれば指数関数的に資産を増加させることができます。一方元本が少ない状態で利回り3%程の高配当再投資戦略に取り組んでも、大幅に元本を増加することは困難です。そのため、まずは元本を増やすことに注力しようと考えています。

具体的には、S&P500を指標としたインデックスファンドへの投資や、小型のグロース株へ投資をしてキャピタルゲインを得る戦略です。

過去の推移を調べてみても、S&P500の利回りは平均7〜8%程と、高配当株式に比べると圧倒的です。なのである程度の元本金額をつくることができるまではS&P500を指標としたインデックスファンド中心に投資をしたいと考えています。

まとめ:お金持ちになるには

お金持ちになる方法を一文で表すと、「勤勉に働き、倹約に努め、堅実に運用する」ということになり、別の言い方をすれば、「収入を最大化し、支出を最少化し、運用利回りを最大化する」ということになります。

本書p196より

お金持ちになりたいと常に思っています。というか、思ってない人はいないでしょう。

ですが、こちらの文章にて紹介されるように、地道に積み重ねていくことが確実かつ最短でお金持ちになる方法なのでしょう。

よく宝くじで大当たりをした人はその後破産するケースが多いという話を耳にします。あれは妬みもあると思うのですが、結局とのこと稼ぎ方がわからないのに大金を得てしまうためではないかと推察しています。ビジネスでも投資でも、タネ銭をベースに稼ぐ方法を知ららないため、大金を得て住居や車といった固定費を一気に増やしてしまうと、お金は減る一方で結果として破綻してしまうケースがあるのではないかと考えています。

「勤勉に働き、倹約に努め、堅実に運用する」ということは、労働所得でも投資所得でも、お金を稼ぐ方法を地道に身につけているということですので、増やし方を身につければ一度構築した資産はそう簡単には減ることはないのではないかと思います。

私も今は長い人生での投資期間と割り切って、じっくり稼ぐ方法を身につけたいと思います。

どこかの誰かのお役に立てば幸いです。

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