ブログを始めていくつか記事を書いてきましたが、毎回記事作成の難しさを感じます。
そこで文章作成の基本中の基本から学んでみようと手にとったのが、こちらの「そもそも文章ってどう書けばいいんですか?」でした。
本書は各章ごとに決まったテーマで文章の書き方を解説しています。漫画を交えたわかりやすい解説で、文章作成の初心者でも十分に理解できる内容となっています。
今回は、特に印象に残った3点に着目して記事にまとめましたのでシェアします。
- 文章作成スキルを向上させたい
- 文章の書き方についての本を探している。
- 文章作成のコツを知りたい
1つの文章には1つの意味を
1文1義は、文章作成の基本中の基本です。1文を短くするだけで、文章は格段に読みやすくなります。
引用:本書 CHAPTER01
「1文1義」とは、1つの文章には1つの意味のみを含めるべしという文章作成術です。
本書で一番最初に紹介されているテクニックであり、かつ全体を通して最も重要な考え方であると思います。
結局のところ、読みづらい文章とは何が言いたいのかわからない文章だということです。
思うがままに書き連ねて、話題があっちへ行ったりこっちへ行ったりと、ふらふらしてしまい、結局何が言いたいのかわからない文章となってしまった経験は誰しも1度や2度はあるのではないでしょうか。
「1つの文章には1つの意味」を意識して、それぞれの文章の目的を予め明確にしておくこと、スッキリとかつ引き締まったスマートな文章を書くことができます。
文章に限った話ではないですが、増やすことよりも減らすことの方が意外と難しいものです。
不安を感じたり、はたまた良かれと思って情報を増やしてしまうことは誰しも経験したことがあるかと思います。
情報を絞ることは自信がないとできませんよね。しかし、それを乗り越えて削った先に、読みやすい文章が生まれます。
本書で紹介されているのは1つの”文章”についてのテクニックですが、これは段落であったり、文章全体についても同じことが言えるのではないかと思います。
1つの意味という大きな軸があるかないかで、段落全体、文章全体のバランスは大きく変わってきます。もちろん軸がたくさんあると逆効果となってしまうので注意が必要です。
結論を最初に書く
仕事で書く文章では、はじめに結論を書きましょう。
特に「結論→理由→具体例(詳細)→まとめ」の順で書くと、読む人に理解されやすくなります。
この流れはひとつのテンプレート(結論優先型)です。
引用:本書 CHAPTER04
起承転結という言葉に示されるように、日本語の性質として結論が最後に登場しがちです。
しかし、わかりやすい文章とは、結論を最初に書かれた文章です。
なぜ結論を最初に書くとわかりやすい文章になるかというと、その文章のテーマを念頭に入れながら文章を読むことができるからです。
例えば、最初に結論がない文章の場合、何について書かれているものか最後までわからないので最初から最後まで一字一句集中して読み取る必要があります。一方、最初に結論が書かれている場合には、重要な項目に集中することができるので、メリハリを付けて読むことができます。
このような理由から、最初に結論を書くことはわかりやすい文章を書く上で重要と言えるのです。
本書で紹介されている、結論を最初に書く文章のテクニックは「PREP法」と呼ばれています。
これは、
P:結論
R:理由
E:具体例
P:再び結論
という順序で文章を書くことで、よりわかりやすく読み手に伝わりやすい文章を書くことができる記載方法です。なお、この項目もこのPREP法に沿って書いています。
ただし、このPREP法が全ての文章にとっての最適解というわけでもありません。
本書ではもう一つのテクニックとして、「列挙型」が紹介されています。これは、並列関係にある複数の情報を提示する際に使用すると良いテクニックで、以下の順序で展開されていきます。
「①全体像→②列挙1→③列挙2→④列挙3→⑤まとめ」
例えばこの記事は列挙型に沿った形で作成されています。印象に残った3点が並列に列挙されて記事を構成していることがわかるでしょうか。
「自分の言葉」で書く
自分が体験したことにこそ、宝物が眠っているんだ。本人以外は逆立ちしても書けないオリジナリティだから評価できるわけ
引用:本書 CHAPTER06
共感を呼ぶのは当たり障りのない文章ではなく、その人自身の言葉です。
その人がどう感じたか、その人がどう思ったか。それを表した自分の言葉にこそ価値があります。
本書では様々な文章を書くためのテクニックが紹介されています。
もちろん数々のテクニックは文章を読みやすくする、内容を伝えやすくするという役割においては非常に有効な手段なのだと思います。
しかし、結局のところ大切なのでは表面上のテクニックではなく、熱い思いや深い考察など、書き手の意思が込められている言葉なのかもしれません。
文章の書き方はあくまでテクニックであり手段です。本質は書き手の目的であったり思いです。それを忘れてはいけないと感じる内容でした。
上記で紹介しているPREP法で自分の言葉が入る余地があるのは「E:具体例」の部分となるのでしょう。具体例が実際のその人の経験の基づくものであり、オリジナリティやリアリティがあればあるほど、その文章には深みと厚みが生まれます。
実際の経験・体験に勝るものはありませんからね。
ここで注意が必要なのは、あくまでその文章の目的や結論にしっかりと沿った内容とすることです。いくらリアリティがあっても、その文章の主軸と全く関係のない出来事になってしまうと全く意味がありません。
まとめ:文章を書くために重要なこと
良い文章とは何なのか。書き手の意思が読み手に伝わる文章が良い文章ではないかと私は思います。
PREP法ではないですが、結局のところ文章とは結論ありきなのです。何か伝えたいこと、目的がまずあって、文章はそれを表現する手段なのです。
文章の作成方法という技術はもちろん重要です。しかし、技術の前に伝えるべき「目的」を明確させることが、文章作成の重要なポイントであり、本質とも言えるのではないかと感じました。
本書は2人の登場人物の会話形式で文章を書く際のポイントが紹介されているので、内容がとてもスムーズに頭に入って来ます。
チャプターごとに導入マンガも挿入されているので、「文章の書き方」という堅い内容の書籍ですが、軽く読み始めることができました。
文章の目的という本質は重要ですが、技術ももちろん重要です。読み手に伝わらなかったら意味がないですよね。
文章の書き方を学びたいという方の1冊目にオススメの書籍ですので、ご興味のある方はぜひともどうぞ。
どこかの誰かのお役に立てば幸いです。