マイナンバーカードは普及しているとはまだまだ言えない状況ですが、マイナポイントキャンペーンや、e-Taxでの利用、保険証との一体化など、着実に利便性は向上するとともに普及させようという気概も感じます。
しかし、マイナンバーカード発行の際に設定する暗証番号の種類が多く、その違いや利用場面がよくわからなかったのでまとめてみました。
この記事では、マイナンバーカードを発行する際に設定する必要がある暗証番号の種類、そしてそれぞれの暗証番号の利用場面を紹介しています。
- マイナンバーカード発行の時に設定する暗証番号の違いを知りたい
- マイナンバーカードの暗証番号それぞれの使用場面を知りたい
Contents
マイナンバーカードの暗証番号とは
マイナンバーカードを発行する際に、暗証番号を設定する必要があります。
これらの暗証番号は、ネットを通した確定申告の実施(通称:e-Tax)や、コンビニでの住民票の発行など、マイナンバーを使用して行政手続を行う場面で使用します。
マイナンバーは個人情報に紐づくため、セキュリティ対策は避けられない対応といえますよね。
問題はその「数」です。
マイナンバーカードに関連する暗証番号は全部で4種類。多すぎですよね。
そこで今回はそれぞれの暗証番号は一体どういったものなのか調べてみました。
マイナンバーカードの取り扱いや説明は、各自治体のホームページで紹介されているのですが、今回調べた中では「茨城県五霞町」のホームページが非常にわかりやすかったので紹介します。
この記事でもしばしば引用させてもらっています。
暗証番号の紹介
署名用電子証明書
e-Taxなどインターネットで電子申告を行う際などに、署名用電子証明書の暗証番号を使用します。(引用:五霞町HP)
- 英数字6文字以上、16文字以下
- 英字は大文字
- 英字と数字を組み合わせて設定する必要あり
署名用電子証明書の暗証番号番号は、e-Taxといった行政手続関係の電子申請を行った際に、電子署名を行うための暗証番号です。
つまりは手続きの最後に署名を行うタイミングですね。
“「作成・送信した電子文書が、利用者が作成した真正なものであり、利用者が送信したものであること」を証明することができます。”ということです。(マイナンバーカード総合サイトより)
マイナンバーカードを利用した手続きの中でも重要なアクションとなるので、他の暗証番号番号よりも設定条件が複雑となっているようです。
住民基本台帳用
転入手続きやカードの住所・氏名等の変更手続きの際などに、住民基本台帳用の暗証番号を使用します。(引用:五霞町HP)
数字4桁
住民基本台帳用の暗証番号は、転入手続きやマイナンバーカードに登録された住所や氏名といった個人情報変更の際に使用する暗証番号です。
引っ越しにより住所が変更した場合や、結婚により苗字が変更した場合に使用する暗証番号ということですね。
券面事項入力補助用
個人番号や基本4情報(住所、氏名、生年月日、性別)を確認し、テキストデータとして利用する際、券面事項入力補助用の暗証番号を使用します。(引用:五霞町HP)
数字4桁
券面事項入力補助用の暗証番号は、マイナンバーカードに登録された住所や氏名といった個人情報を読み取る際に使用する暗証番号です。
e-Taxを利用した確定申告を行う際など、マイナンバーカードを使って個人情報の読み込みを伴う手続きを行う際に使用します。
利用者証明書用電子証明書
マイナポータルや住民票などのコンビニ交付を利用する際などに、利用者証明用電子証明書の暗証番号を使用します。(引用:五霞町HP)
数字4桁
利用者証明書用電子証明書の暗証番号は、マイナンバーの総合サイトであるマイナポータルにログインする際や、住民票といった証明書をコンビニで発行する際に使用する暗証番号です。
住民票のコンビニ発行は割と便利なので、私は今のところ一番多く使用している暗証番号です。
“「ログイン等した者が、あなたであること」を証明することができます。”ということです。(マイナンバーカード総合サイトより)
前述した「署名用電子証明書」と同じく”電子証明書”に関する暗証番号ですが、作成・送信した電子文章まで証明するかどうかという点で、取り扱いが異なっています。
住民基本台帳用、券面事項入力補助用、利用者証明用電子証明書の暗証番号は、全て同じ数字にすることもできます。
セキュリティ的にはよくないのかもしれませんが、管理の手間を考えると、パスワードの数はできるだけ少なくした方が良いかもしれないですね。
ちなみに私も全て同じにしていますが、その辺は自己責任でお願いします。
暗証番号の変更方法
続いて暗証番号を変更する方法も紹介します。
マイナポータルAPで変更
パスワードはマイナンバーの総合アプリであるマイナポータルAPで変更することができます。
マイナポータルAPを起動し、「パスワード変更」の項目を選択すると変更手続を行うことができます。
なお、マイナポータルAPで変更できるパスワードは「署名用電子証明書」、「券面事項入力補助用」、「利用者証明書用電子証明書」の3種類となります。
「住民基本台帳用」の暗証番号はマイナポータルAPからは変更することができません。「住民基本台帳用」の暗証番号を変更する場合、次に紹介する自治体の役所に出向いて変更する方法で行う必要があります。
▶参考:マイナンバーカードのパスワードを変更する(マイナポータルHPより)
自治体の役所に出向いて変更
住所地の自治体の担当窓口でも変更することが可能です。この際、マイナンバーカードと変更前の暗証番号が必要となります。
具体的な窓口や手続き方法は自治体によって異なるため、各自治体のホームページを確認、もしくは直接問い合わせてみると確実かと思います。
署名用電子証明書の暗証番号は5回連続、それ以外の暗証番号は3回連続して間違えると、ロックされて暗証番号入力を行うことができなくなってしまいます。
解除するためには住所地の役所に出向いて暗証番号の再発行手続きを行う必要があります。
非常に手間がかかってしまうので、暗証番号の管理はしっかりと行いましょう。
まとめ:さすがに数が多すぎる
マイナンバーカードは個人情報が多く含まれるため、暗証番号の取扱も慎重にする必要があることはわかります。
しかし、これだけ暗証番号の種類が多いと利便性が犠牲になってしまいかねません。
多くのwebサービスを利用することが一般的となり、ただでさえ数多くの暗証番号を使用しているので、ここから更に増えてしまうとたまったものではありません。
物理的なコストだけでなく、管理コストもしっかりと考える必要があるように思います。
また、マイナンバーの運用主体である総務省のHPに各暗証番号の内容についての記載がなく、各自治体HPに情報が点在しているのも、わかりにくさに拍車をかけているように感じました。
一方、マイナポータルAPとの連携強化や、コンビニでの証明書発行など、利便性が向上していると感じる部分ももちろんあります。
少しずつでも便利な世の中になっていくよう、今後に期待ですね。
どこかの誰かのお役に立てば幸いです。