昨年子どもが生まれ、少しずつ落ち着いてきたので、今後の資金計画も考えるようになりました。
とりあえずざっくりとした金額感を知りたいと思い、賢い家族のお金の新ルールという本を読了しました。
非常にわかりやすく、子育てにかかる費用をざっくりと知ることができたので読了記録をシェアします。
- 子どもを育てるのにどのくらいお金がかかるのか知りたい
- 私立と公立でどのくらい教育費が違うのか知りたい
- 子育てをしながらの家族の資金計画はどうすればいいか知りたい
Contents
ざっくり把握することができる書籍
子育てに関するお金について、ざっくりベースで全体像を知ることができる本です。
昨年子どもが生まれ、うまくいかないこともたくさんありますが、忙しくも楽しい日々を過ごしています。
そんな中でもやはり不安になるのが「お金」のことです。
子育てにはどのくらいお金がかかるのだろうかと思い、手にとったのがこの本でした。
中でも詳細に書かれていたのが「教育費」についてです。
子育ての中でも大きくお金が必要となってしまうのが教育費。
大学で一番お金がかかってしまうのはなんとなく認識しているけど、実際どのくらい必要となるのか?私立と公立で教育費はどのくらい違うのか?
そのようなことが気になっている方も多いのではないでしょうか。
私もあまり教育費については知識がなかったので、非常に分かりやすく知識を得ることができました。
他にも、学資保険や賃貸と分譲の違いといった内容についても紹介されていますが、教育費関係に比べるとボリュームは控えめです。
3回の貯めどきを逃さない
本書では、子育てにかかるお金を貯めるためには、①入園前、②小学校、③大学という3回の貯めどきを逃さないことが重要と紹介されています。
私も実感していますが、特に保育園や幼稚園入園前の乳児期は、あまり遠出もできないので思ったよりお金がかかりません。そのため最初はおもちゃなど買い過ぎずに将来のための資金として貯めていこうと思います。
教育費用に限って言えば、私立でも公立でも大学時代が最もお金がかかる期間となるため、それまでにいかに資産を構築することができるかがポイントとなります。
しかし、大学入学までには生まれてから18年間あるため、少しずつ計画的に、時間を味方にして資金を増やしていけば、非現実的な金額でもないことがわかります。
3回目の貯めどきとして紹介されている大学期間は、我々の老後資金を貯蓄するための期間でもあります。
定年後の生活費を年金だけではカバーすることができず、2000万円を自分で用意する必要があるという話が話題になったことを覚えている方も多いかと思います。
年金制度がつくられた時代とは人口構成や人々の価値観も大きく変わり、変化のスピードは年々速くなっています。
国民年金制度がスタートした1961年(昭和36年)は岩戸景気と呼ばれる高度経済成長期の真っ只中。経済は成長中、人口も増加の一途をたどっていました。
しかし、現在は経済状況も長い間低迷し、人口も減少しています。
このように制度の前提が以前とは大きく異なっているため、これまで正しいとされていた資金繰り計画では通用しない時代が既に到来しています。
今後どうなるかは誰にもわからないので、自分たちが将来必要となる資金はしっかりと意識して、構築していくことも避けられなくなっています。
「子どもひとり2000万円」に惑わされない
子どもへの教育でポイントとなる点の一つに、学校を「公立」にするか「私立」にするかという点があります。
公立と私立では教育内容や設備も異なると思われますが、学費の面では非常に大きな差があります。
本書でも「公立」と「私立」での学費の違いが大きく取り上げられていて、それぞれで合計1400万円もの差があると紹介されています。驚きですね。
私立は公立に比べるとそれなりに学費がかかるであろうことは認識していましたが、ここまで多額の差になるとは正直予想以上でした。
しかし、これは幼稚園から大学まで全て私立だった場合と全て公立だった場合での差額なので、実際ここまで大きく差が生じるケースはそれほど多くないものと思われます。
もちろんオール公立であっても、大学時代はやはりそこそこの金額が必要となります。
本書では、国立大学では244万円、公立大学で255万円が4年間で必要になる教育費と紹介されていました。
ですが、この教育費は一度にかかる金額ではありません。
そのため、乳幼児期から、更に言えば妊娠中から計画的に少しずつ貯蓄していけば決して無理な金額ではありません。
例えば、児童手当は全て貯蓄するといった、将来に向けての貯蓄方法が紹介されていました。2021年4月現在での児童手当は、3歳までは15,000円/月、3歳から中学卒業までは10,000円/月が支給されます。これを全て貯めておくと約200万円程になり、大学4年間での授業料の多くをカバーすることができます。
このように、生まれてから少しずつ将来に向けて資金を構築していくことの重要性と必要性が多岐に渡って紹介されています。
私も子どもが何かやりたいことを見つけたときに、お金の面で選択肢を狭めたくはないので、できる限り早いうちから、最大限の努力をしていこうと思います。
小学校や中学校も、私立と公立それぞれの学費が紹介されていました。具体的な金額が知りたい方はぜひとも本書を手にとってみてください。
ここで紹介している児童手当についての情報は2021年4月時点での制度に基づいたものです。
この時点でも、2022年10月からは世帯主の年収が1200万円超の世帯への支給が廃止されることが決定しているなど、今後制度が変更となる可能性は十分にあるため注意が必要です。
制度が変更される可能性は常にあり続けます。
そのため、残念ではありますがその前提を受け入れ、自分に関係する制度についてはアンテナを張り巡らして、制度が変更になった場合には柔軟に対応することも重要ですね。
両親への感謝を改めて感じる
本書を読んで、”子育てにはやはりそれなりにお金がかかるなあ”、と思うとともに、自分の両親への感謝を改めて感じました。
私は保育園から大学まで全て公立だったのですが、それでもそれなりのお金がかかったはずです。
特に大学時代は地元を離れて一人暮らしすることも快く応援してくれ、更に仕送りまでしてもらい、非常に多くの支援を受けて生活していました。
いざ自分が父親になって具体的なお金のことを考えてみると、自分の両親がいかに多くのお金を使ってくれていたのか、そして自分のためにどれだけしっかりとお金の準備をしてくれていたのかを日々痛感します。感謝してもしきれません。
自分としても、自分の子どもには同じように応援してあげたいと強く思います。
しかし一方、少子高齢化や人口減少という時代に直面し、将来の状況は非常に厳しく見込まれている現実もあります。
そのような状況の現在においては、子どもの将来の資産についてはもちろんですが、自分の将来の資産もしっかりと構築する重要性が高まっていることも、同時に考える必要があります。
まとめ:子どもが生まれたら読んでおいて損はない
表紙にも記載されていますが、子育てにかかるお金を「ざっくり知る」には非常に良い書籍でした。
非常に分かりやすく具体的に書かれているので、お金に関する知識にあまり自信がないという方にも、頭に入ってきやすいかと思います。
公立と私立での学費の差など、実際の金額を知ると驚いてしまう部分も多くありましたが、まず実態を具体的に知ることで、漠然とした不安を解消することができた部分もあります。
子どもが生まれたら、まずは読んでおいて損はない一冊だと思いました。
どこかの誰かのお役に立てば幸いです。